友人などの結婚式に呼ばれたとき、振袖を着ていこうと考える人も多いでしょう。しかし振袖というのは若い人が着るものというイメージがあるため、何歳まで着ていいのか迷ってしまう人もいるのではないでしょうか。

そもそも振袖を着る意味は?

そもそも「振袖」とは、袖が長くなっているのが特徴であり、未婚者が着る着物の中では最も格式の高い礼装の一つとされています。袖が長いのは、その袖を振ることで相手に愛情を表現する(アピールする)ためだったと言われています。

そのため、もう袖を振る必要のない既婚者は着ることができないというのが一般的な考え方です。こうしたことから、振袖は未婚者が着るものであり、その未婚者は若い人が多いため、必然的に若い人が着るものというイメージになったのだと言えるでしょう。また、振袖には種類があり、大振袖・中振袖・小振袖の3つに分けることができます。

大振袖は袖が最も長いのが特徴で、格式についても3つの中で最も高い着物になり、結婚式で新婦が着る正装とされています。そして、中振袖は大振袖より袖が短く、小振袖は中振袖より袖が短くなり、格式についても袖の長さが長いほど高くなるのが特徴です。着る場面としては、中振袖は成人式、小振袖は卒業式に選ばれることが多いと言えます。

結婚式で振袖を着ることができる年齢の上限(一般的な常識)と、その理由について

「振袖」とはどんなものかということは先ほど紹介した通りですが、問題は何歳まで着ることができるのかということです。結論から言うと、「30代前半まで」というのが一般的な常識になっていると言えます。振袖は未婚者が着るものなので、まだ結婚をしていないのであれば、何歳でも着ることができるという考え方も可能かもしれません。それに最近は、女性の社会進出などの影響で晩婚化が進んでいるため、40代以上の独身女性も珍しくないと言えます。

ですので、年齢制限のようなものを設けるのはある意味ナンセンスだとも言えるでしょう。しかし振袖というのは、もともと未婚の若い女性を想定して作られたものですし、一般的にも若い女性が着るものというイメージが根強く残っています。

そのため、結婚式のようなマナーが重視されるような場では、着る年齢についても考慮することが大切になってくるのです。比較的若い人であれば、あまり気にしないかもしれませんが、結婚式ではマナーに厳しい年配の方も多く訪れるので注意しておいたほうがよいでしょう。また、「30代前半まで」はOKと言っても、振袖は20代までの人が着るイメージが強いため、30代前半の場合は、できるだけ派手な柄や色のものは避けたほうが無難です。

年齢が30代後半の未婚者や、既婚者は、振袖の代わりにどんな着物を結婚式に着て行ったらいいのか

30代後半の未婚者や、既婚者は、結婚式などで振袖を着ることはできません。では、そうした人はどんな着物を着て行ったらいいのかというと、留袖や訪問着を着るという選択肢があります。「留袖」は、既婚女性が着る最も格式の高い礼装であり、結婚式の場合は親族が着用するのが一般的です。そして留袖には、大きく分けて黒留袖と色留袖という2種類があります。黒留袖は最も格式が高いものとされ、結婚式では主に両家の母親が着用します。

そして色留袖は、未婚か既婚かに関わらず着ることができるものなので、一着持っておくと重宝するでしょう。次に「訪問着」は、留袖の次に格式の高い準礼装であり、こちらも色留袖と同じように未婚か既婚かに関わらず着ることができます。

色留袖も訪問着も、振袖と比べると大人の女性らしい品のあるデザインになっているため、年齢をあまり気にすることなく着ることができるという便利さがあります。また、現在は結婚していないバツイチ(離婚歴あり)の人の場合はどうなのかというと、ハッキリした決まりがあるわけではありませんが、先ほど紹介した色留袖や訪問着を着るのが無難だと言えるでしょう。

自分の離婚歴を知っている人が周りにいない場合は、振袖を着ても特に問題はないかもしれませんが、自分のことを知っている人がいる場合は避けたほうがよいと言えます。さらに結婚式とは関係ありませんが、学校の卒業式や成人式であれば、周囲の衣装と合わせるために、既婚者であっても振袖を着てよいとされています。

結婚式に呼ばれて振袖を着て行くときは、年齢以外にも守るべきマナーがある

30代前半までの年齢で未婚者であれば、結婚式に振袖を着て行くことができます。しかしどんな振袖でもいいのかというと、そうではなく、着物を選ぶときは一定のマナーを守ることが大切でしょう。まず挙げられるマナーは、「新婦が振袖を着る場合は、自分の着るもののランクを落とす必要がある」ということです。

新婦は最も格式の高い大振袖を選ぶことが多いので、ゲストはそれよりもランクの低い中振袖や小振袖を選ぶのがマナーです。結婚式の主役はあくまでも新郎新婦なので、新婦と同格の振袖は避けたほうがよいと言えます。

それに主役である新婦を立てるという意味で言うと、あまり派手なものや、新婦の着る振袖の色と被るものを避けることもマナーになります。

そのため、自分が振袖を着て行く場合は、あらかじめ新婦がどんな振袖を着るのかということを確認した上で選ぶことが重要だと言えるでしょう。その他にも、結婚式に振袖を着て行く場合は、ピアスやネックレスといったアクセサリー類を身につけないことも大切なマナーになります。